海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

ブレードランナーの感想

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))


観なきゃいけないなーと思っていたけどずっと興味がわかなかったブレードランナー
以前、原作小説を途中で挫折したっきり、放置していた。


それが、3ヶ月前くらいかな、久しぶりに読んでみたら最後まで読めたし結構面白くて、
そのノリでDVDレンタルして「ブレードランナー」を観た。
でも正直、小説のほうがおもしろく感じたというか
映画は映画でまた別物であって、どこの部分を楽しめばよいのかわからなかった。


そのあと、川崎チネチッタLIVEZOUNDで再上映があったので観に行った。
やっぱり劇場で観ると迫力は段違いで、とりあえず映像と音楽が良いなあ、という感想に至った。


これで予習はバッチリ、ということで
初日に「ブレードランナー2049」を観た。
都内のIMAXシアターは真っ昼間だというのに、
おそらく午後半休おじさんであろうサラリーマンの人たちでいっぱいで
普段映画館であんまり観ない光景で不思議だった。


映画は普通によかった。でもちょっと長かったな…
途中からトイレに行きたくなったのと、
前日にぐっすり眠って、コーヒーも飲んで、眠気対策バッチリだったはずなのに
中盤ウトウトしてしまった。


ヴィルヌーヴ監督の「メッセージ」、自分の中ではう~ん普通、って感じだったので
心配してたけど、それでも素晴らしかった。
そしてSONYの四文字が、これほどまでに輝かしく見えたことは
未だかつてあっただろうか、って感動した。


なにより感動したのは、私が大好きなIMAXカウントダウン映像*1
劇中映像を交えた、特別仕様になっていたことだった。
さすがはブレードランナー、破格の待遇です。
美女と野獣でもこれ、やってほしかったなあ。


www.youtube.com

一度失った信頼を取り戻すのは、とてもむずかしい

頭痛ーるというアプリ/Webサービスがある。気圧の変化をグラフで示してくれて、低気圧の時に頭痛が出やすい人にとっては、とても便利なサービスだ。自分も毎日使っていて、Twitterでも随時お知らせしてくれるので、フォローしていた。

ところがある日、頭痛ーるのTwitterに突然変な投稿がされたことがあった。それはおそらくGunosyから外部記事をシェアしたと思われる投稿で、リンクされていた記事は、いわゆるネトウヨ的なサイトだった。

おそらくは、Twitter担当者がアプリから誤爆をしたのであろう。当該ツイートは1時間くらいして消えた。

自分はこのことに少なからずショックを覚えて、サービス自体に失望し、アプリをアンインストールした。もちろんTwitterもブロックした。

一生懸命サービスを開発している人や、日々マーケティング活動を行なっている人には何にも罪はない。ただアホなスタッフが誤爆をしただけだ。それなのに、今はもう頭痛ーるというサービス自体が信用できない。

 

また別の話で、WIREDというWEBメディアがある。自分もメディアの仕事をしていたのでそれなりに理解していたつもりだけれど、WIRED日本版はすごく成長しているメディアだ。コンデナストから雑誌を出しつつも、WEB記事と連動させながら、読み応えのあるコンテンツを出している。翻訳記事も日本オリジナル記事もおもしろいと思っていたし、企業タイアップのやり方なんかも他社と差別化できていて上手いな、と思っていた。

そのWIRED日本版が、映画「ラ・ラ・ランド」について、「ラ・ラ・ランドを擁護してみた」というようなタイトルの記事を出した。リンクを踏みたくないのでおぼろげだけど、編集部名義での記事だったと記憶している。

内容は、日本版編集部のスタッフはみな映画自体に懐疑的もしくは批判的で、それでも褒めるところをなんとかあげつらってみました、というものだった。上から目線で、作品や人を貶める最低最悪な記事だと思った。映画批評以前の問題で、人としてのモラルに欠けた人々の集団なんだなWIREDは、と感じた。

その記事が出て以来、どんなに魅力的なタイトルの記事であっても、タイムラインでシェアされたWIRED 日本版の記事を読むことはまずなくなった。よっぽどのことがない限り読みたくないし、今後良い記事、よいスタッフの人の文章に出会ったとしても、この醜悪な感情が消えることはないと思う。

 

だから何だ、という話なのだけど、結局この一言に尽きる。失った信頼を取り戻すのは難しい。小学生の頃から親に言われ続けてきたことを、最近とみに考える。信頼したくても、心がそうできない。連日報道される日本企業の不正のニュースや、ハリウッドのセクハラプロデューサーの問題などを目にして、そういうことを真剣に考えた1週間だった。

禁酒半年経過

相変わらず映画漬けの日々ですが、禁酒のほうは成功してます。

 

正確には二ヶ月くらい前に、少しだけ人のサワーをもらって二口ほど飲んでみたんですけど、まーじでヤバかった。

何がすごいって、今、アルコールが身体のどこを巡っているか、リアルタイムでわかる。

あー今、胃腸通ってるな、とか、腰に来てるな、とか、手先に回って来たな、とか、手に取るようにわかる。

そして最速で酔う。

デトックスってこういう感じかーと。

人間やってみないと、わからないことばかりですな。

 

とりあえず半年経ったので、今後は禁酒ではなく断酒と称して、引き続きアルコールは絶っていきたい。

でも、自分の中で、これこれできたら解禁しても良いのでは、という、うっすらとしたルールがあるので、気まぐれでまた飲み始めるかもしれません。

けど今の自分には酒は必要ないなって感じます。

 

どっちかっていうと、シーシャとか行ってプカプカ煙を吸いたい。たまに。

アウトレイジの感想

平日の昼間にボーッとテレ東を見ていたら、
やたら綺麗な森?林?がバーっと流れてきて、思わず目を奪われた。
そして木々の間の道を、クルマが流れるように走っていく。
反射的に録画ボタンを押したら
それが「アウトレイジ」の冒頭タイトルだった。


その後、日曜日の夜にやっていた「アウトレイジ ビヨンド」も録画して観て
勢いそのまま「アウトレイジ最終章」も観に行ってきた。


テレビ録画で観た時は、あんまり面白いと思えなくて、
人間の怒鳴り合い→殺しのシチュエーションの繰り返しばかりで
ドラマがないなあ、なんて思っていた。


でも劇場で観たら、すごい面白い。
殺しのトンチキ極まれりって感じで、ケラケラ笑って見てた。
結局、最初の頃は人間関係を把握できてなかったのと、
テレビだから合間にCMが入って、ストーリーに集中できてないだけだったんじゃないかと思う。

なんと!ディズニーアニメ版美女と野獣の続編がブルーレイで再発されるうう


実写ディズニーの美女と野獣の日本版ブルーレイ、ついに発売になりましたね。
それまでフランス語版DVDをずっと観てましたけど、やっぱりブルーレイは段違いに綺麗で最高。
英語音声、字幕オフにセットすると、余計な日本語が見えないので、最高オブ最高です。
英語わかんなくても、だいたい何言ってるかわかるから!!!


メイキングを見て、色々とまた考察したいことがありますが
それはまた別の機会に書きます。


で、改めてディズニーアニメのほうを見返していたら、
続編が観たくなりました。


アニメ美女と野獣には、なんと続編が二つもあるんです。
いずれも、正確には「続編」ではなく、
野獣が人間に戻る前の、お城での生活を描いたショートエピソードです。


90年代後半〜2000年代にかけて、
ディズニーは「ライオンキング」や「アラジン」等の粗悪な続編を乱発していたので
その中の煽り(?)を受けての作品です。
劇場公開用ではなく、ホームビデオ用作品のため
クオリティは本編の半分にも劣り、安っぽいCGがいかにも時代を感じます。
まずマニア以外は観なくていいです。


その片方、「ベルの素敵なプレゼント」がなんとブルーレイで再発されるという!!!
駄作とわかっていてもポチってしまった。
リアルに20年ぶりくらいに観る気がする。


11月22日発売らしい。ファーーーー
もうなんかどうでもよくなって、
ついでに「ベルのファンタジーワールド」の中古DVDもポチりました。


これで「美女と野獣」という名のついた円盤が7つもあることになる。
やったね〜😇😇😇


映画「ポルト」、極上の恋愛映画だ

とりあえず何も考えずに、この予告編を観てみてほしい。

vimeo.com


ここ数年で観た恋愛映画の中でも、すごく良かった。
予告編でピンと来た人は、是非劇場に足を運んでほしい。


じっと固唾を飲んで、この二人を見守る90分間。
エンドロール、余韻に浸りながら
ブラックスクリーンを背景に流れるジャズピアノの
なんと静謐なことか。
思わず目を閉じて、しばらくして開けたらまだ暗いままだった。


上映館が極端に少ないのだけがさみしい。


mermaidfilms.co.jp

1950年代の映画のおもしろさについて

今年200本近い映画を観てきて、50年代の映画が改めて面白いな〜と思っている。


浅知恵ながら考えたことを書くと、50年代の(ハリウッド)作品は、

  • 基本的なカメラの動きが寄り(アップ)と引き(人物などの動作)、そして左右の振り(導線設計)、この3つしかない。
  • また、VFXや特殊効果が存在しないので、単純な仕掛けしかできない(たとえば、爆発の煙、運転シーンでの背景合成、フィルムの重ね合わせや逆再生といったシンプルなギミック、など)。
  • そのため映画の主たる構成要素は、必然的に俳優の演技と、そこで交わされる会話。この2点に絞られる。
  • なので、俳優の表情とセリフ、動きによる感情の機微の伝達と、会話によるテンポづくり、ストーリーの進行がものすごく重要になる。


8月に「午前十時の映画祭」でオードリー・ヘップバーンの主演作品を幾つか観て、俳優の演技をじっくり堪能できる気がするのは、こういった映画のそのものの構成に拠るのだなあ、と思った。
また、「イヴの総て」(1950)や「サンセット大通り」(1950)といった、ショウビズの裏幕ものの元祖では、俳優が劇中劇を演技するなど、相当な演技力が必要になる。それにセリフも面白くなくてはいけない。
そういった映画を観ていると、スター俳優に求められるものが、今とは違うと感じる。


しかし、1960年代になると、いろんな仕掛けが登場する。

ヒッチコックの「サイコ」(1960)では、カメラが思いがけない方向に動いて、その動きによって場面を説明したり、感情を伝えようとしている。
また「俺たちに明日はない」(1968)での、銃声を浴びた時のリアルな体の動きは確かに先駆的だ。


翻って考えてみると、50年代の日本映画というのは、ちょっとすごいのではないか。


羅生門」(1950)では、既にカメラを上に下に動かして、俳優を取り巻く"世界"全体を写そうとしているように見える。逆光を厭わず森の木漏れ日を写し、京マチ子三船敏郎の鬼気迫る切り合いを転がるように撮っていく。
初代の「ゴジラ」(1954)の特撮技術力に至っては、舌を巻くばかりだ。ゴジラが登場するファーストカット、山の向こうからにょきっと顔を出し、手前では人間たちがカメラに向かって逃げてくる。それだけなのに、ものすごく怖い。


結局、ゴジラやべーという結論でした。


ゴジラ

ゴジラ

サイコ (字幕版)

サイコ (字幕版)

禁酒五ヶ月経過

ところで、いつもジャンナッツのアールグレイのティーバッグを水出しにして
冷蔵庫に常備しています。
カルディで100個入りのを安い時に買って
夏場は1日1パックの頻度で飲んでるんだけど
最近味にちょっと飽きてきて、フルーツフレーバーティーに変えてみたところ
これが意外とおいしい。
そのままでもかなり強い匂いがする。
まだ熱湯で淹れてないけど、水出しだけでも結構しっかり味がつく。
マスカットとか、秋っぽい感じです。

Janat ジャンナッツ アールグレイ 2g×100P

Janat ジャンナッツ アールグレイ 2g×100P

ナインイレヴン 運命を分けた日

トピック「ダンケルク」について

えっと、あえてこのお題で別の映画について書いてみます。

nineeleven.jp


9/11の映画です。
本国でも日本でも色々批評されているみたいだけど、私は観て良かった。
極限状態からの脱出、という意味では「ダンケルク」と通じるものがあるけれど、
今この時、「ダンケルク」と同じくらい、多くの人に観られるべき映画だと思いました。
永遠のように長く感じた90分間。
"この"世界に生きているんだ、ということを強く思わされる。


あのビル崩壊の映像を映画館で見せられて、
16年前と全く同じように、身体が硬直し、壊れるくらい背筋がゾッとした。


春にやっていた「ジャッキー」もそうだけれど、
アメリカンバッドドリームとも言うべき悲しい事件を題材にした映画が
アメリカ人以外の監督によって撮られている、というのは示唆的だなと思う。
(「ナインイレブン」のマルティン・ギギ監督はアルゼンチン人。
「ジャッキー」のパブロ・ラライン監督はチリ人)


最近観たエドワード・ノートン主演の「25hour」でも
テロそのものは主人公の物語と直接関連はないのだけれど、
9/11後のニューヨークに生きる人々の姿が哀しく、美しく描かれていて傑作だった。


globe.asahi.com

「仁義なき戦い」シリーズを観た

はじめてのヤクザ映画

気になる映画を片っ端からウォッチリストに入れて、プライム切れしそうなものから順に観る、という運用をしている。
それで、ちょうど期限が今日までだったので、週末にがんばって「仁義なき戦い」シリーズと、「新仁義なき戦い」を観た。

ヤクザ映画というと、チャンバラ任侠映画しか観てこなかったので、ドキュメンタリータッチの「仁義なき戦い」は新鮮だった。
第二作までは、とにかく勢いがあって、監督もスタッフも若さとエネルギーだけでやっていってる感じ。

とにかく、セリフが聞き取れない。何を言っているかわからない。
広島弁で畳みかける応酬の中、ガンガン人が死んでいく。
手ブレしまくりのカメラワーク。
でも回を重ねるごとに段々洗練されていって、普通の映画っぽくなっていくのがおもしろい。

第二作 広島死闘編

1と3〜5は、菅原文太が主人公なんだけど、2の「広島死闘編」だけは構成がちょっと違う。
菅原文太はちょっとだけ出てくる狂言回し役で、実際の主役は北大路欣也千葉真一
北大路欣也は女への情と暴力に揺らぐ青年で、千葉真一は最恐(狂)最悪のキレヤクザキャラなんだけど、この千葉真一がヤバすぎた。セリフなんて半分以上聞き取れないし、キレてるだけで、その動機も全くわかんないのに、凄みがある。何言ってるかわからないという意味では黒澤映画の三船敏郎と同じくらい凄かった。
主人公が狂言回しで、真の主役はキャラクターの全く異なる二人、という構成は、「バットマンリターンズ」ぽいなーと思った。

第三作以降

三作目以降、だんだんキャラクターが増えて、話もややこしくなってくる。しかも、同じ役者が一人何役もやっていて、死んだと思ったら全然別の役で出てくるので、メッチャわかりづらい。梅宮辰夫と松方弘樹とか、いったい何役やってるのか。
昔の映画会社の制作システムのせいなのか、単に人気俳優だから、何度も出してるのか、ちょっとわからないけど、何故こういうことになっているのか…。こういうハイコンテクストな演出には戸惑った。

とはいえ、三作目からは小林旭が出てきて良い。物語に重厚感というか、ズシッと重みが出てくる。あと、脇の相談役の成田三樹夫さんが良かった。「ゴッドファーザー」のトム・ヘイゲンみたい。

第五作 完結編

菅原文太の登場シーンが少ないのもあるけど、五作目から脚本家が変わったらしく、なんか締まりのない終わり方になってた。物語のピーク的には「4」だったのかなー。
若者が死に、腐れ外道な親分がちゃっかり生き残っているのが、途方もなくリアル〜。

結論

ファーストインプレッションとしては、「2」が圧倒的に面白かった。何年か後にまた見返したら、見方が変わっておもしろいだろうな〜と思えるシリーズだった。


仁義なき戦い

仁義なき戦い

新仁義なき戦い

新仁義なき戦い