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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

白洲正子「美しいもの」

美しいもの 白洲正子エッセイ集(美術) (角川ソフィア文庫) 作者: 白洲正子,青柳恵介 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版 発売日: 2015/05/23 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 白洲正子さん。とんでもないインテリ女性だとは知っていたけど、…

青い森

須賀敦子さんという、文学インテリ女性の極みのような人がいる。その人についての本の中で、彼女が"お父さんから「鷗外の史伝を読まなきゃなんにもならない」と言われた"と書いてあって(インテリ発言だ)、それまでほとんど無視してきた鷗外という存在が、…

進捗(阿古屋、沈黙など)

矢野顕子 主演『SUPER FOLK SONG』ピアノが愛した女。OTONANO powered by Sony Music Direct (Japan) Inc.マンハッタン (字幕版)メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見る2つ目の窓発売日: 2015/01/21メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを…

年末年始「雪」の読書(アンナ・カヴァン『氷』、谷崎『細雪』など)

年末年始 忙しくて読書を2ヶ月ほどやめていたのだけれど、昨年末ころから余裕が出てきて、年末年始から積読していた本をちびちびと読んでいる。最近また、文芸を読むのがしみじみ楽しいと感じるようになった。 以前にお友だちから頂いていた『ハローサマー、…

2016年読書ベスト10

今年からブクログをつけはじめて、記録を見たところ漫画も含めて128冊読んだらしい。比較的自由な時間が多かったせいか、社会人になってからは一番本を読めた年かも。とりあえずベスト10を貼っておく。順位は特になくて、最近やっと読めたミランダ・ジュライ…

『ジブリの仲間たち』と『ジブリの大博覧会』

ジブリの仲間たち (新潮新書)作者: 鈴木敏夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/06/16メディア: 新書この商品を含むブログ (4件) を見る スタジオジブリ・鈴木敏夫さんの新著。 これまで読んだジブリ関連本では、宮﨑駿と高畑勲を中心に、アニメーション作…

ヴァージニア・ウルフ『波』

波 (角川文庫)作者: ヴァジニア・ウルフ,鈴木幸夫出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1954/06メディア: 文庫購入: 1人 この商品を含むブログ (1件) を見る 友人が、ある古本屋に連れて行ってくれた。住宅地の中にひっそりとある小さなお店だ。壁づたいにぎっ…

6月に読んだ本

相変わらず古典を読んでた。6月後半は極端に元気がなくなって辛かったのであまり読めていない。津村記久子さんを初めて読んでみたり、2月に買ったまま積読していたナオコーラさんの新作を読んだりした。その後すぐ、同作が芥川賞候補になったというニュース…

方丈記

現代語訳 方丈記 (岩波現代文庫) 作者: 佐藤春夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/03/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 平安時代を経て次は鎌倉・室町だということで、方丈記読んでみたけど、特に学びがなかった。自分の業がまだまだな…

ナツイチ

今日はナツイチの文庫本を買ったところ、おまけでリストバンド?もらった、すげーバカっぽくて良い。 ああ言えばこう食う、田辺誠一画伯のイラスト表紙もかなり良さがある。 集英社文庫ナツイチ 2016

角川文庫『春琴抄』(谷崎潤一郎著、山崎ナオコーラ解説)

春琴抄 (角川文庫)作者: 谷崎潤一郎出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2016/06/18メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 夏の文庫フェアが始まりました。私にとっては桜や紅葉などと同じ、いやたぶん、もっと個人の物語として季節を感じら…

共感と共有のものがたり(『紫式部日記』と『枕草子』)

『紫式部日記』、とりあえずビギナーズ・クラシックスを通読。 まずわかるのは、紫式部日記はやはり日記で、枕草子は随筆だということ。優劣をつけたいわけじゃなく、ふたつの書物は別々のジャンルだということが、肌感覚でわかる。宮廷の様子を女房の目から…

4・5月に読んだ本

4月はほとんど本を読んでいなかったので、一緒にまとめる。 4月末から大河ドラマをきっかけに平安時代にハマり、広島に「聖地巡礼」に行ったりもした。平家物語は未読だけど、Kindleで 『新・平家物語』を少しずつ読み進めている。当然ながらオリジナル脚本…

『 虫めづる姫君~堤中納言物語~』

虫めづる姫君?堤中納言物語? (光文社古典新訳文庫)作者: 作者不詳出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/12/25メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 光文社古典新訳文庫のKindleセールで買った。短いお話のアンソロジー。 虫めづる姫君って、…

枕草子

異常におもしろいただの感覚が鋭すぎる人の、観察日誌しての側面と(ものづくし)朝廷での栄枯盛衰あれこれを書き留めた記録としての顔がある。しかも後者は、テキストそのものだけでなく「何が書かれていないか」ということを時代考証と照らし合わせること…

『梁塵秘抄』

大河ドラマ『平清盛』を観るまで、存在すら知らなかった本。 今様という5・7・5のリズムを使った短い歌を、治天の君である後白河法皇が編纂したもの。 文庫の説明書きには「平安のサブカルチャー」とあって、 白拍子といった遊女や、漁師、博打打ちなど、当…

谷崎松子『椅松庵の夢』

『細雪』のモデルになった、谷崎の奥さんの手記。 作家の娘や奥さんの日記、手記を読むのは結構好きで 主観と思い出100%の文章が愛おしいと思う。 幸田文や森茉莉の回顧録や、坂口三千代さんの『クラクラ日記』 太宰の娘の太田治子さんの『明るいほうへ』な…

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』

「誰かがこの本を最初から最後まで読んで、一度も涙を流さず一度も声を上げて笑わないという事態は想像しがたい」。元はラジオ番組のためにオースターが全米から募り、精選した「普通の」人々の、ちょっと「普通でない」実話たち――。 少女の日のできごと、戦…

ジーン・リース『サルガッソーの広い海』

やっとジェイン・エアを読み終えたので、『サルガッソーの広い海』に手を出すことができた。 これは『ジェイン・エア』に登場する人物・アントワネットを主人公に据えた物語なのだけれど、 それを知ったのは最近のことで、タイトルに前からずっと惹かれてい…

3月に読んだ本

まんがばっかり。 ひとにおすすめされたものや、貸していただいたまんがをよく読んだ。 小説だと、感想を書いた『アムリタ』、 あとひさびさの仏文学で『シェリ』が良かった。 『シェリ』は、『日々の泡』に通じるようなファンタジックさで年齢の離れた男女…

吉本ばなな『アムリタ』

Kindleでセールになっていたので、吉本ばなな『アムリタ』を買って読んだ。 はじめての吉本ばなな。この人も、興味がありつつも縁がなくて読んでいなかった人のひとりだ。 書いてあるのは日常、だ。 登場人物たちの境遇は冷静にみるとけっこう暗いし、 ふつ…

読まなかった本たち

「積読」していた本を、思い切って処分している。 ほとんどは、内容には興味があったものの、 上手く気持ちのベクトルが向かず読みきれなかったり、ページすらめくろうとしなかった本たち。 いつか・・と思っていたけれど、その時は決意しなければ永遠に来な…

カート・ヴォネガット『これで駄目なら』

ヴォネガット、じつは『タイタンの妖女』しか読んだことがない。 しかもどんなお話だったか、ほとんど思い出すことができない。 にも関わらず、とても感動し、何かとてもよいものに触れた感覚だけが いまも残像のように心のなかに残っている。 光にあふれて…

2月に読んだ本

2月は活字を読む元気がまったくなかった。 そのなかでも引き続き翻訳とか、外国語を学ぶことについての本を読んだり、 先月の温又柔さんのトークイベントで話題に出た、李良枝の小説を読んだりした。 『英語のたくらみ、フランス語のたわむれ』は、ふたりの…

罪と罰

本屋で平積みにされてて、なんとなく購入した『罪と罰を読まない』、 おもしろすぎて一晩で一気読みしてしまった。 あまりにもおもしろかったので、味をしめて、勢いに乗って新潮文庫で『罪と罰』を読んだ。 土日で読み切ろうと思っていたけれど、結局金曜日…

1月に読んだ本

今月は本が12冊、まんがが3冊だった。もうちょっとがんばれた気がする。昨年末から、母語もしくは外国語で読み書くこと、の探求にハマっていて、そうしたテーマのエッセイが多め。温又柔さんの『台湾生まれ 日本語育ち』やジュンパ・ラヒリの『べつの言葉で…

ジュンパ・ラヒリ『べつの言葉で』/河野裕子『たったこれだけの家族』

母語以外の言語で読み書きすること、 ふたつ以上の言語を使う環境に身をおくこと、を、あいかわらず気にしている。 ろくに外国語ができないという恥を今年こそは乗り越えたいと思って、 短い英語の日記をつけてみたり、 亀のようなのろさで英文小説を読み切…

パトリシア・ハイスミス『キャロル』

文章がきれい。チョコレートを口の中で舐めるみたいに、うっとりするような言い回しと、骨のある王道のラブストーリー。著者は推理小説の作家らしくて、ハラハラする展開もある。恋愛って普遍的なようでいて、この世に誰ひとりとして全く同じ顔の人がいない…

石川美子『ロラン・バルト』と安藤宏『「私」をつくる』

多和田葉子『エクソフォニー』、そして今井むつみ『ことばと思考』と、言葉に関する本を引き続いて読んでいる。あちこちで良い評判をきく『ロラン・バルト』(中公新書)では、バルトの生涯をなぞりつつ、その著作と思想をわかりやすく紐解いてくれている。…

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会社の近くの小さな本屋で、文庫本を買った。ニキの屈辱 (河出文庫)作者: 山崎ナオコーラ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2014/06/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 恋愛の話だけど、写真がテーマになっている。音楽やスポーツの小…

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多和田葉子さんの『エクソフォニー』を読む。teenstさんから「きっと興味があると思うから」と頂いたWIRED vo.19『ことばの未来』の、書評欄に掲載されていた。 昔から、自分はいつまで日本語だけで思考し続けるのだろうかという思いがずっとあって 最近いく…

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低調な一週間だった。 体力的にもメンタル的にもだるかった。 自分が調理したご飯でお腹こわしたりして、情けない感じ。 『頼れない国でどう生きようか』をパラパラ読みなおす。 3年前に読んだ新書だけど、今読んでもやっぱりおもしろい。 特に加藤嘉一さん…

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土曜の朝はヨガ。ちょっと間が空いてしまったせいで、また全然できなくなってた。 お昼は、ちょっとしたお祝いで人に会う用事。 午後はもくもく会、夜はお酒を飲みに行った。 日曜、前日そこまで飲んだわけでもないのに異常に眠くて、昼まで寝てた。夕方から…

読めない漢字 知らない言葉 見たことのない植物

いちべついらい 田村和子さんのこと作者: 橋口幸子,武田花出版社/メーカー: 夏葉社発売日: 2015/05/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る安部公房とわたし作者: 山口果林出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/07/31メディア: 単行本この商品…

『エンピツ戦記 - 誰も知らなかったスタジオジブリ』

エンピツ戦記 - 誰も知らなかったスタジオジブリ作者: 舘野仁美,平林享子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/11/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る たった今読み終わった。 Twitterで出版のお知らせを見て、すぐ予約してから ずっとずっ…

ヨーロッパ

最近、ドキュメンタリ番組をよくみる。 帰ってきて、ご飯を食べて寝るまで、 撮りためたヨーロッパの紀行番組をダラダラ流し続けて観てる。 特にBSプレミアムの『一本の道』という番組が好き、 NHKアナウンサーがヨーロッパの現地の案内人と、田舎の街道を歩…

『秘密の花園』

秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)作者: バーネット,土屋京子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/05/10メディア: 文庫 クリック: 33回この商品を含むブログ (32件) を見る 私の人生には、妙に整合性が取れているところがある。 いつかきっと、これを読む時…

『ネンレイズム/開かれた食器棚』

ネンレイズム/開かれた食器棚作者: 山崎ナオコーラ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る ふたつのお話が入っている。どちらも根っこのテーマはこれまでとも共通している。 テーマというのは、…

『雪は天からの手紙』

中谷宇吉郎という人は、物理学者で、雪の結晶を研究していた先生だそうだ。 北海道大学で、戦争をまぬがれながら低温室で顕微鏡をのぞく生活をしていたらしい。これは科学エッセイ本で、朝永振一郎や湯川秀樹らとの思い出を語っていたりするんだけれど、 エ…

壮大な身分違い

外国の小説を読んだり、音楽を聴いて その世界にうっとり心酔していると 自分は、たまたま生まれる世紀を間違えただけで 実はどこかの国のお貴族様だったんじゃないかというような、 ささやかな誇大妄想にひたることがある。もちろん頭のなかで思っているだ…

『トルコのもう一つの顔』

トルコのもう一つの顔 (中公新書)作者: 小島剛一出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/11/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 単純な歴史の本かと思ったら、全然違った。クルド人をはじめとする、トルコに生きる少数民族とその言語につい…

これが文学だ

山椒大夫・高瀬舟・阿部一族 (角川文庫)作者: 森鴎外出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2012/06/22メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 森鴎外の短編を読んでる。まだ途中だけど、『山椒大夫』『高…

『ホー・チ・ミン伝』

ホー・チ・ミン伝 上 (岩波新書 青版 898)作者: チャールズ・フェン,陸井三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1974/06/20メディア: 新書購入: 1人 この商品を含むブログを見るホー・チ・ミン伝 下 (岩波新書 青版 899)作者: チャールズ・フェン,陸井三郎出…

働くということ

『夢と狂気の王国』を観て以来、ジブリ・アニメ関連の映像や書籍を少しずつ集めている。 映画を構想し、作り、人々に届けるというその過程を知ることは、 どうやら自分にとってものすごく心地よいことみたいだ。 たくさんの人たちが、それぞれの役割や立場の…

偶然の祝福

偶然の祝福 (角川文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2013/12/13メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 小川洋子『偶然の祝福』を読む。わたしたちは絶えず何かを失い続けている。 小川さんの小説は、喪失したものへの…

『スマホに満足してますか?〜ユーザインタフェースの心理学〜』

スマホに満足してますか??ユーザインタフェースの心理学? (光文社新書)作者: 増井俊之出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/02/20メディア: Kindle版この商品を含むブログ (5件) を見る 増井先生の本。すごく読みやすい。 でも私よりも私の母のような、コン…

読んだ

コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書)作者: 川上量生出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2015/04/11メディア: Kindle版この商品を含むブログ (7件) を見る持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎単行…

読んだ本

最低で最高の本屋 (集英社文庫)作者: 松浦弥太郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2015/04/03メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るコンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと (NHK出版新書)作者: 川上量生出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2015/…

ラピスラズリ

ラピスラズリ (ちくま文庫)作者: 山尾悠子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 26回この商品を含むブログ (25件) を見る とても難解。二週してやっと大枠をつかめた。幻想小説集だけれど、「ものがたり」を読むので…

梵と輪廻

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)作者: フィツジェラルド,永山篤一出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2013/10/14メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る読みにくかったけど、ギャツビーのギラギラ感よりも、淡々としていて良か…