海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

南へ

一週間ほど前、「南へ」を東京芸術劇場にて観劇。初野田地図は、たしかに難解だった。一見、さらっとしたエンタテイメントに見せかけて、実は裏で重くタブーとも言えるテーマを投げかけていた。客(少なくとも私)はそれを理解するのにかなりの時間を要して、終了直後は若干戸惑った。とはいえ小道具をふんだんに使ったダイナミズム溢れる演出は、さすが。若干引いてしまうような、センスがあるのかないのかわからない台詞まわしの間で、ヘビーな情報をむきだしでゴロっと突き出す手口はなんとも鮮やかだった。ただ、野田氏の放り投げた問題提起をどう処理するかは完璧に客に委ねられていて、言うなればボンバーマンで爆弾持ったまま爆発しちゃったような、そんな終わり方の印象をうけた。

そして観劇した席が非常に素晴らしい席で(前から7番目)、妻夫木君の息切れや蒼井優ちゃんの小さくかすれた声もよく聴こえた。
あと野田さんは、演技だけみるとただのマジキチオヤジというか(笑)、もちろんいい意味でパワーがあった。

大きなところで観る芝居も楽しいね。

NODA・MAP 第16回公演 『南へ』