海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

グーテンベルクの銀河系

グーテンベルクの銀河系―活字人間の形成

グーテンベルクの銀河系―活字人間の形成


きちんとメモを取りながら、ゆっくり読んだので時間がかかったけど、無事読了。基本的な流れをまとめる。

聴覚・触覚等の五感を使っていた非文字社会が、活版印刷によって、視覚中心の文字社会になった。文字による五感の分離・物事や人の均質化・反復可能性は近代国家や科学を生み出した。けれどもマルコー二はじめ電子技術(特に無線を想定?)が、ふたたびわれわれを触知的(tangible)で同時共存的な世界へ導こうとしている。我々の時代は印刷文化と電子文化の相互作用の中の過渡期にあり、包括的で学問専化のない社会へ変わっていくべきだ、という主張。

スコラ哲学からデカルト、ニュートン、シェイクスピアもろもろを例にしながらそうした思想を繰り返し繰り返し伝えてくれるので理解はさほど難しくなかった。そして、根本にある学問の包括性とコンピュータの可能性という主張は、フラーのそれとほぼ同等だと思った。読み終わったときの達成感が半端ない大きさだった。ようやく、学問のスタートラインに立てたような気分がしている。