海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

極私的研究プレゼンテーション法&&スライド作成法

私が3年弱にわたる研究(みたいな)生活で身に付けたものは、技術的には皆無だけど、ひとつだけ、プレゼンテーションの場数を異様な回数こなした、ということがあると思う。(内外の発表含めてたぶん20回以上)特に私がやりたいと思っている事は、純粋なエンジニアリングの人たちにはその場で理解してもらうのは難しいと思ってる。なのでスライドを作るときは、短い時間でどれだけ理解と適切な質問を得られるか、を常に念頭に置いている。

試行錯誤してきたおかげで、「スライドはいいね」(笑)とほめていただけることも増えたので、100%間違ってはいないと思う。あくまで個人的な、スライドの作り方とプレゼンの仕方をまとめておきます。と言っても改善できるところがもっとあるはずなので、他にも良さそうなやり方があれば教えてください。

※なお、この文章は、大学生のゼミにおける研究発表(持ち時間およそ10分)を想定していますが、ショートペーパーの学会発表にも応用できると思います。MicrosoftのPowerPointの利用をもとに書いていますが、KeynoteでもGoogle DocsでもOpen Officeでも基本は同じだと思います。

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【スライドの作り方】

-無地のテーマを使う
既存のテンプレートは使わず、ひねりのない白いスライドを俺色に染め上げてやる的な。


-デフォルトのテキストボックスにとらわれない
必要に応じてボックスのサイズを変えたり、場所をずらしたり、場合によっては消去する。理由として主に以下の2つがある。

  1. 絵をたくさん描く場合に、デフォルトのままだと邪魔
  2. 後述する、フォントサイズを大きくすることによって全体のバランスが変わる


-最初に目次を出す
発表内容にもよるけれど、基本は以下のような感じで良いと思う。

  • 研究の目的
  • 研究概要
    • 問題背景
    • 既存研究
  • 提案手法
    • 実装方法
    • 評価手法
  • 考察/問題点
  • (Work In Progress発表であれば)前回からの進捗
  • まとめ


-文字は大きく
一番大事なこと。なによりも心がけている。とにかくフォントサイズを可能な限り大きく。タイトルも中身も、図の文字も全て当てはまる。自分は最低でも40pt、できれば50以上にするようにしている。いつも発表直前まで、ちょっとでも空きスペースを発見したら、サイズを大きくできないか考えている。「文字が小さくて読みにくいとはすなわち、話者から聴衆への『理解してほしい』という思いの放棄」だと思っている。


-フォントは読みやすいものを使う
個人的に好きなフォントはIPA明朝なのだけど、残念ながら明朝体を使ったプレゼンは自分も周りも不評を買う事が多い。自分はヒラギノ角ゴ Pro W3をデフォルトにしている。


-緩急をつける
強調すべき単語を赤文字にしてみたり、フォントを変えたり大きくしたりしてみる。自分の場合はヒラギノ角ゴ Pro W6に変更して、赤字にして、サイズを一段階大きくする。


-1ページにつき1分話す
発表時間が10分なら、表紙と目次を除いた10枚のスライドに収まるように工夫をする。そうすると、スライド一枚の情報量が多くなるので、文字が入りきらない。必然的に、絵をたくさん描く必要が出てくる。


-ページの左上に、いま目次の見出しのどこを話しているかを表示する
以下のように、目次の項目を並べて、その各ページの該当箇所を強調させる。
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-スライドページ数を右下に入れる
これは、基本中の基本。ここでもフォントを適当に大きく。

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【プレゼンの仕方】

-あいさつを忘れない
「こんにちは」「○○のxxです」「ありがとうございました」を忘れないこと。挨拶するたび好感度が上がってあなたの評価もぽぽぽぽーん!のはず。


-前を向いて話す
これも基本だけど、自分をみても、他の人をみても、できてないことが多い。自分は、その教室にいる中で一番怖い(厳しい)先生の目をあえて見るようにしている。


-最後は「ありがとうございました」で終わらない
むしろ、まとめのページを見せる。そうすると、それを見ながら質問してもらえるので、とんちんかんな質問が減って、ただでさえ短い質疑の時間を有意義に使うことができる。


-いうべき事は、全てスライドに書いておく
これは先生に教わったこと。何を言えばいいかわからなくなったり、スライドを離れて板書を始めるくらいなら、最初から必ず伝えたい事はすべて目の前に書いておくべし。


-自分の発表を録音して聞いてみる
これも教わったこと。恥ずかしいのを我慢して聞いてみると、自分の癖がよくわかる。


-スライド一枚終わったら、ひと呼吸置く
毎回冷静になって、聴衆の様子をうかがう。話について来れているか確認して、同時に自分も落ち着かせる。


-発表者ノートは使わない
これは宗教かもしれない。↑の掟を守ると、ノート読み上げてる場合じゃないので使わないけど、タイマー機能だけは使っている。


-発表時間をオーバーしない
海外で他の研究者の発表を聞いてしばしば驚くのが、与えられた時間を平気で超過しようとするひとがいること。最後早口になってもいいから、時間はきっちり守る事。


最後に、もしKeynoteのiPhoneアプリや、USBメモリ型のデバイスなんかを持っているのなら、PCから離れて、スクリーンの前に立って無線でスライドをめくるようにする。そうすると空きの手を使ってジェスチャーしたり、移動したりする事でより聴衆に訴えかけるプレゼンができるはず。