海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

かるさおもさ

私という運命について (角川文庫)
沖で待つ (文春文庫)

誕生日の直前に「沖で待つ」を、誕生日当日に先輩にいただいた「私という運命について」を読んだ。全く関連なく読んだこのふたつが不思議にリンクするところがあって、それはまず福岡という都市についてだった。九州にはまだ行ったことがなくて、きっときれいな街なんだろうな今年行きたいなと思いながら読んでいた。

次に女として働くということについて考えた。私はまだ働いたことがないけど、ちゃんと働けるのかみたいな不安と同時に、労働に対する期待みたいなものも一応持っている。働くことで得る人間の尊厳みたいなものは私にとってはまだ未知の領域で、そこに潜む悲しみについてもいつかちゃんと理解できる日が来るだろう。

運命については、私は偶然と必然の境目ってけっこうあいまいだと思っていて、「これは必然だ!」と思ったことがあとからただの偶然だと思うこともあれば逆もあると思う。意思みたいなものって別に特別でもなんでもなく、ただ私たちの手と神様の手の間を自由に行き来しているだけなんじゃないか、と考えていた。だから運命という言葉を見ると、重さを通り越した不思議な軽やかさを感じることがあって、「私という〜」もそんな印象を受けた。あと表紙の絵を含めた装丁がすごく良かった。


先輩に頂いた本には何カ所かドッグイヤーがしてあって、こういうコンテクストも含めて本をやりとりするのはなんて愉快なんだろう、とクラクラした。素敵な本を、ありがとうございます。