海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

消費の果てに

モテたい理由 (講談社現代新書) 恋愛のアーキテクチャ

じっとりと『東京プリズン』を読み進める一方、わたしの中での赤坂真理さんブームは続いている。今日は『モテたい理由』を一気読み。これも抜群に面白かった。図書館で借りたが、書き込みとドッグイヤーができないのが惜しくて買ってしまったくらいだ。

 

戦後社会と恋愛(というか性)をベースにした消費社会論(的なもの)という大テーマが根底にありつつ、エッセイとしても楽しめる。しかし軽めのタイトルで勝手に敬遠しちゃう人がいるんじゃないか。というか自分もそうだった。彼女の著作はいずれも、鋭利な洞察と豊かなことばに基づいていて、のうのうと学生している自分の目には、黒光りする刃物のようにうっとりと映る。なんといっても第1章の頭から「戦後経済と男の価値」の話である。ひえぇ〜。で、終章のタイトルは「戦争とアメリカと私」で「モテ」の二文字はどこにも踊っていない。むしろ『東京プリズン』への布石といってもいい。どっひゃ〜〜。

『恋愛のアーキテクチャ』は、昨年と一昨年のシンポジウムの書き起こしを中心に、男女様々な論者が恋愛をベースに社会について語っている本だ。こちらでも彼女は、「日本の戦後の平和主義の果てに生まれた草食男子」と「それを煽り育ててきたくせに否定しようとする日本のマスコミと女たち」にかなり痛烈に突いている(※非常に乱暴なまとめ方なので、気になる方は本書を手に取ることを強くおすすめします)

恋愛資本主義、と一言でまとめるのはあまりにも雑すぎる。わたしたちは当事者で、surviveしていかなきゃいけないんだから。でもカネを、男を、自分自身を消費して、し尽くして、そこからどうしたらいいんだろう。

 

以前の日記に「フィクションに没頭する」みたいなことを書いたが、最近小説に飽きてきた。良い傾向だと思われる。やることやらなきゃだし、もう秋だし。