海の響きを懐かしむ

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私の男 ひとり日和

 

『私の男』桜庭一樹 2007年 文芸春秋

面白かった。桜庭一樹さん、巧いなあ。経歴を見て、ライトノベルをやってらしたということで、非常に納得。きっちり作り込まれたゲームやハリウッド映画に、文学の翳りを加えたようで、「よくできている」。好みで言えば、『赤朽葉家の伝説』のほうがいいけれど、こっちもドキドキした。どちらも、インモラルと性が絡んだストーリーのはずなのに、下品にならず、気持ち悪く感じないのが本当に不思議。

それから、ハードカバーの装丁がすごくいい。オランダのMarlene Dumasさんという画家の絵だそうだ。このカバー絵が本の価値をもっと高めているように思う。

 

『文芸春秋』 2007年3月号

買った覚えがないのだが文春が自宅に転がっていたので、『ひとり日和』(青山七恵 2007年 河出書房新社)を読んだ。2007年当時、たしか同時期に綿矢りさの『夢を与える』も出版されてたんだったなあ。『ひとり日和』というタイトルから想像される、ゆるふわガールののんびりとした恋愛話に比べて(すいません)、数年越しに出た綿谷の新作、しかもアイドルの没落を描いた『夢を与える』のほうが話題としてキャッチーで、そちらのほうに皆引っ張られていたような、記憶がある。

話が逸れた。で、あまり何も考えずに読んだ『ひとり日和』、思いのほか苦しい話だった。こういうのをおじさんおばさんが読むと、若いくせに老成してるわねとか思うのだろうか。でもこんなものだよねハタチって。フラれても淡々とやることやってれば、そのときはやってくるもんだし、失恋したのなら髪を切ればいいだけのことである。青山さんの本は他にも読んでみたいなと思った。

 

中学生ころから考えると、角田光代山田詠美綿矢りさ、林真理子、江國香織川上未映子室井佑月絲山秋子小川洋子赤坂真理、小池真理子、朝吹真理子桜庭一樹青山七恵、と読んできた。現代女性の暮らしと恋愛、価値観、、なんとなく頭の中にマップができてきたような気がする。とりあえず直近で次は三浦しをん山崎ナオコーラと決めているが、どっちに向かって行こうかな。あ、『ここは退屈迎えに来て』も読まなきゃな。