海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

読書(12月)

ここは退屈迎えに来て 乙女の密告 コーリング ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)

 

ここは退屈迎えに来て | 株式会社 幻冬舎

文体が、ある知り合いのそれに酷く似ていたので驚いた。同じ人が書いてるのかと思った。読んでいて、何度か苦しくなって本を閉じたり開いたりした。

ピチカート『東京は夜の7時』は、一見おしゃれさんによるパーティーソングのようでいて、実は90年代のある種の行き詰まりを説いた哀しい歌であった。それと同じような、ひりひりした叫びにも似た感情があった。作者の山内さんの公式ページがTumblrで良いなあと思った。

 

赤染晶子『乙女の密告』|新潮社

芥川賞選評を読むと石原・村上龍宮本輝は理解できなかったようでこの国は大丈夫かと思ったが、小川洋子がこれを推していて安心した。言葉を獲得するための戦い。そのモチーフとしての暗唱。小道具としての人形。根底に流れる、歴史へ冷徹なまなざし。ラストの振り絞り方は『東京プリズン』を思いだすところがあった。私は好きです。(※追記 こんなのあるらしい。おお、文藝春秋|雑誌|文學界_101101

 

Amazon.co.jp: おれに関する噂 (新潮文庫 つ 4-5): 筒井 康隆: 本

『だばだば杉』は『パプリカ』の元ネタめいたところを感じた。それから、携帯電話が存在してないからこそ成り立つような話が結構あった。

 

コーリング :赤坂 真理|河出書房新社

身体感覚の記述、というと軽くまとまってしまうけれども映画でも漫画でもなく小説でこれをやれちゃうっていうのはやっぱりすごいよなあ、とか。

 

ビブリア古書堂の事件手帖

けっこうおもしろかった。読み手に、ぱっぱっぱとページを捲らせない工夫があった。

翻って考えてみて、自分は本は好きだけれども物質としての本(=実装)にはそこまで興味がないよなあ、と思った。