海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

小さな決着をつける

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)







(なんとなく口語調で)

いま、移動の間の時間に「ノルウェイの森」読んでいる。去年映画やってた時に出た赤と緑の装丁の講談社文庫のやつ、うちに転がってて。もう一生読まずに死ぬつもりでいたんだけど、年明けから突然そういうのがどうでもよくなって、逆に決着を付けたくなって、読んでもいいかなって思えたから、自然に手に取った。今日は下巻の最初のところまで読んだ。この下巻の最初というのが私にとってささやかに因縁めいてる部分で、それに関してちょっとだけ書いておく。


高校生の時、朝読の時間があった。朝礼の前の8時25分から35分までの10分間本を読みましょうっていう時間で、大抵文庫本を持ち歩いていたのだけど、ある日忘れたときがあった。黒板の横の学級文庫にはノルウェイの森だけが、しかも下巻しかなくて、仕方なくそれを手に取った。なぜ仕方なかったかというと、私は生涯手にした村上春樹の小説を全て最後まで読み終えられたことがなかったのだった。

別に嫌いとかいうわけではないんだけど、特に何も得るものがない気がして、言ってしまえば面白くなかった。でもニューヨークのリンカーンセンターで観た「象の消滅」はすごくよくて、その印象だけが鮮やかだった。そんな調子で、ノルウェイの森(下巻)読んだらなんだかあまりにも気怠くて、ウニョウニョってしてて、なんだこれ、と思ったんだった。


今日、数年ぶりにその文章と再開した。少し大人になった今読んでみても、やっぱりウニョウニョしてるし新しいこともない。けど、今回は最後まで読めそうな気がするし、村上春樹が何を言いたいのかもわかるような気がする。あとグレートギャツビーは昔読んだけどさっぱりわかんなくて、批判とかじゃなくて本当にわかんなくて、そこにこの作品が(村上春樹が)通じているということに、私が理解できないものの片鱗があることを認識できた。

読後にまともな感想を書ける気がしないので、途中だけど、書いておく。


※追記
本日午後に読了。下巻の後半のほうが上巻よりもよかった。でも登場人物がだれも変化しないんだね。変わることそのものがいいことだとは思ってないけど、驚くほど誰も変わらなかった。数人の肉体が朽ちただけで。