海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

言語と行為(3)

以前に引き続き、第三講のまとめ。第二講で示された不適切性の規則の違反例を示すことで、逆説的に行為遂行的発言について掘り下げていく。


【顕在的(explicit)な遂行的発言】

・A1
遂行的発言を行なっても、その手続が、一般的に受け入れられていないという理由で不発として分類されるケース
→話し手以外の他の人々が、「受け入れられない」と考えている
(これらはドン・キホーテの中で展開)


・A2 誤適用
遂行的発言による手続きは、一般に受け入れられているが、それを発動した人物が間違っているケース
→手続きが完全には実行されない


A2の違反例は、B2にも分類することができる
→事前の手続きを条件とする
→社会契約の有無

(新しい)手続き・慣行規則・それまで受け入れてきた手続きを拒否する可能性を誰もが持っている
ある物事が「一般に受け入れられている」ということが「普通」に用いられているという考え方は、疑問である


・不行使の特殊な変異形:手続きそのものが存在しないケース

  1. かつては存在したが、今は{一般にor誰にも}受け入れられていないと場合
  2. 誰かが新しい手続きを創出した場合

→我々は過去の先例に拘束される


【原始的(primitive)な遂行的発言】

・発言者のその事態を行為遂行的なものと考えるかどうか、受け手に委ねられているケース
→あいまいさの存在
→手続きが発言者によって不完全に遂行される
→B1 B2に分類可能

発言の力(force)<発言の意味(meaning)
→受け手が、手続きを理解する必要を感じない


・A2 誤適用
ex.「私はあなたを指名する」と発言するが、私が指名する権限を持たない時


・B1 欠陥
手続きの提携を踏み間違えるケース。聞き手の理解とは全く別の問題
→法律:容易に見いだせる
→日常生活:不明確

  • 定形そのもののあいまいさ
  • 言及する対象の不確定さ


・B2 障害
手続きを試み実行したものの、行為が不成功に終わったケース
ex.男「私はあなたと結婚する」→女「私はしない」:行為の不成功
日常生活における手続きの緩さに起因