海の響きを懐かしむ

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たとえば雨の日に淹れる紅茶のような

L'illusionniste - un film de Sylvain Chomet - sortie le 16 juin 2010

自分が今まで観てきた映画の中で、わけのわからなさとその凄みという意味ではトップの「べルヴィル・ランデヴー」というフランスのアニメーションがある。そのシルヴァン・ショメ監督の最新作である「L'illusionniste」を観た。

とにかく情報の量が圧倒的で、無駄なものがひとつもない。人物の動き、かすかな物音、微妙に変化する色彩、その全てに意味が込められていると感じた。観ている者の心が自由に物語の中で泳ぎ回れるような仕組みになっている。映像特典のインタビューで監督が言っているように、観客に解釈の余地が大いに残されている。こういうところが、説明過多の最近の日本のアニメーションとは違うと思った。(ポニョを除く)

また大きな物語の流れから、同じフランス作品である「The Artist」を連想せざるを得なかった。最近のフランスはこういうテーマがホットなんだろうか。


映像も余韻があって美しい、上質な映画。大人のために作られた小品だと思った。
とてもおすすめです。