海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

意味がある

風立ちぬ (ぶんか社文庫)

風立ちぬ (ぶんか社文庫)

『日々の泡』と重なる部分が多く、それらが相次いで映像化されているということは、何かしら2010年代に共鳴するものがあるからなのだろうと思った。(宮崎駿ミシェル・ゴンドリーは20歳以上離れているが)東と西の天才たちが感知する先見性に、思いを馳せた。


ふたり、という単位は、物語を生み出すことができないと思っている。3人以上の人物が存在して初めて、ドラマというのは動き出すものだ。この話は断片の集積であり、時間だけが風のように確かに流れている。そこで表出しているのは、一般的に言うなら「もののあはれ」であって、そういう意味では極めて日本的な小説だと感じた。