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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

『瀬戸内工芸 × 恵文社 オリジナル文庫棚』に人生の一部を詰めた話

昨年、恵文社一乗寺店のブログを見て「瀬戸内工芸 × 恵文社 オリジナル文庫棚」を購入しました。


「瀬戸内工芸×恵文社 オリジナル文庫棚」について - 恵文社一乗寺店スタッフブログ
【ご予約】 瀬戸内工芸 × 恵文社 オリジナル文庫棚|恵文社一乗寺店


予約を受けてから、ひとつひとつ廃材をパッチワークして作っているという、丁寧な商品です。発注してから2ヶ月弱、かわいらしい本棚が届きました。思っていたより手作り感のある素敵な本棚で、大きな買い物でしたがとても満足しています。ひと目みた途端「これは欲しい!」と思い、貯金をおろして買ったかいがありました。

・・・のですが、年末からあわただしく、とりあえず適当に文庫を入れたまま置きっぱなしになっていて、最近、ようやく整理することができました。厳選に厳選して本を入れていった結果、「これがid:mitsuba3の全てだ!!」といえるような感じになったので、勝手に宣伝も兼ねてご紹介しようと思います

『人生がときめく片づけの魔法』を読んで相当数の本を処分した(こんまりった)ので、手元にある文庫本は恐らく200冊に満たない程度だと思うのですが、選ぶのには、結構時間がかかりました。それから、場所は、玄関に置きました。なぜ玄関かというと、自分が出かけたり、帰ってきたりした時に、真っ先に出迎えてくれるのが大好きな本たちだったらいいなーと思ったからです。もちろん、客人を招くときにもいいかもと思いました。


全体としてはこんな感じ。

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廃材パッチワークのフチの部分のカラフルさと、いろんな文庫本の背表紙が作用して、全体的に楽しくて明るい感じになったな〜と思っております。


一段目には、個人的なルーツである『のはらうた』シリーズ含め、詩集を多めに配置しました。詩集というのは、買ってすぐ一冊読破、といった読み方よりも、もっと大きな時間軸で付き合っていくものだと思います。なので、そのとき気分にあったものを出掛けに手にとれたらいいな・・という理由から、手に取りやすい上の方にしました。(わたしはいつもぎりぎりに家を出てしまうので、いい加減時間に余裕のある生活をしたいという意志も込めました)
あとは大好きなボルヘスと、青春が詰まった乙一のボロボロの角川スニーカー文庫とか。


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中段は、メインディッシュというか、これがわたしの全て、と言い切ってもいいくらいの感じになりました。十代後半から読書をはじめて、ターニングポイントで出会ったかけがえのない本たちを置きました。茨木のり子坂口安吾赤坂真理ソンタグ、アンネ、『自省録』、加賀まりこシェイクスピア、等々。個人的に工夫したのは与謝野晶子から『ヨブ記』に飛んでるところで、ここは飛躍があるように見えるけど、いろんな糸で繋がっているのがミソです。あとはマクルーハン、シャノン、フラーの並びも気に入っていて、情報/メディアをめぐって学問することのクールさを教えてくれた大事な三冊です。


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下段には、多角的な視座を与えてくれたと思う本を置きました。ここが一番迷ったな・・・今後も流動が激しい棚だと思います。山崎ナオコーラ幸田文『さざなみの日記』はぜったい入れたかった。三島由紀夫はなくてもよかったかもしれないんだけど、彼が棚にいると、どっしりとした安定感が出る気がする。『タイタンの妖女』もベタだけど、イーガンだけハードすぎるので、バランスのために選抜したという感じ。


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それから、本立てには、先日買ったばかりの『うれしい悲鳴をあげてくれ』をセットした。明るい表紙で、春を呼び込めたらな、と思う。


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本棚を作る作業、というのは、時に本を読むよりも楽しい作業だったりします。誰に見られるわけでもなく、子どもがおもちゃの宝石箱に、ガラクタを入れていくのと似ています。この世のキラキラの断片たち、それはわたしが確かに見つけたもので、存在するだけで勇気づけてくれる。今後もっとまた素敵な本たちに出会うたびに、この棚を運用していけたらいいなと思います。