海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

『ジョゼと虎と魚たち』

阪急電車 (幻冬舎文庫) ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

ジョゼと虎と魚たち』良かった。表題作もよかったけど他の話もすごく良かった。男性からの意見を訊いて、あれこれ言い合いたい感じ。映画も観てみたいな。

しかし宇禰はこの悦楽を先鋭化するために、二度と有二と機会を持とうとは思わないのだ。宇禰はそういう決意を匕首のようにかくし持ちながら、微笑んでいる自分の「二重人格」が、いまはいとしく思えている。これこそ、女の生きる喜びだった。

(「恋の棺」田辺聖子ジョゼと虎と魚たち』より)


ところで、経営の基本みたいなものをちょっとだけ勉強したとき、会社というのは面と線のふたつの側面からとお金を捉えているのだ、ということに気づいてたいへんおもしろかった。目に見える現象(fact)と、不可逆的な時間の流れ、の共生。

人だって同じで、上の「二重人格」って、そういうことだと思う。表層的に見てるとそういうふうに捉えがちになってしまう。でも違う。こういう基本的なことを忘れていて、だんだんズレていっているな、というところだったので、思い出せてよかった。