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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

宝塚 月組公演『PUCK』(エンタメ週間その2)


月組公演 ミュージカル『PUCK(パック)』ショー・ファンタジー『CRYSTAL TAKARAZUKA−イメージの結晶−』

いきさつ

宝塚好きの友人に誘われ、チケットをとってもらっていた。友人曰く、初見のイチオシは『エリザベート』という演目だそうなのだが、今年は100周年という話題性もあるせいか、いつもよりも超人気で全くとれなかったそう。

『PUCK』はシェイクスピア真夏の夜の夢を下敷きにした話だということで、前日、中学時代に買った文庫本をパラパラ程度に読み返していた。

18:30開演のため、急いで仕事を終わらせて、ひどい雨の中日比谷へ向かう。東京宝塚劇場、なんとなく日比谷〜有楽町にあるのは覚えていたけど、帝国ホテルの真横にあることを初めて知る。近づいていくと、明らかに女性たちの集団がいたので、すぐわかった。

会場

劇場の入場口の横で、女優さんの名前を掲げて立っている人たちがいた。それぞれファンと思われる人々が集まっていたみたいだけど、何をしているのかはわからなかった。友人も、東京宝塚劇場は初めてとのことで、結局謎のまま。気になる。

入るとすぐに、白いクリスマスツリーと赤絨毯の階段がありテンションがアガる。2階の中央よりやや下手寄りに座る。後ろが、団体見学の高校生たちだった。修学旅行かな?客層はほとんど女性だけど、一人できている初老の男性や、若めの男性のグループも見かけた。

席での開演前・休憩中の飲食が自由ということを聞いて驚く。お弁当を持ち込んでいる人もいるそうだ。ロビーに売店があり、そこで飲み物やお菓子も購入できる。お腹が空いていたので、サンドイッチとクレープを買って食べた。

舞台は大きくて、緞帳の前方下でオーケストラが音合せをしていた。オーケストラと客席の間に、細い通路がある。これは「銀橋」と呼ぶそうだ*1


ここで、一般的な宝塚歌劇の構成は

ミュージカル90分+休憩30分+ダンスショー60分=計3時間

であることを知る。それではお腹もすくわけだ。
ささっと腹ごしらえして、開演。

ミュージカル『PUCK』

『PUCK』、下敷きにあるのは環境問題のようだけど、笑いあり、ちょっと切なさありの、可愛らしい作品。

ただただ、100人以上の人間が舞台全体を埋め尽くしてのダンス&歌と、ドラムが入ったオーケストラの生演奏、手の込んだ照明、の3つがあまりにもシームレスに連動している様子に驚く。スムーズに、流れるようにミュージカルシーンが進行していく。必要以上に余白がないというか、とにかく次から次へと視覚と聴覚が刺激され続ける。


演出も相当練られているみたいで、1時間半全く飽きがなかった。普通これだけの舞台だとちょっとダルい瞬間があると思うのだけど、流石という感じ。

こちらの初演は1992年だそうで、パックがローラースケートを履いて踊る演出、もろ光GENJIで面白かった。メインテーマの「ミッドサマー・イヴ」はユーミン作曲らしい!!!90年代!!!!!!

ダンスショー『CRYSTAL TAKARAZUKA-イメージの結晶-』

休憩の最後で幕が上がり、タイトル文字がデカデカと書かれた舞台装置が降りてきていた。この時点で期待が頂点に高まる。

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ミュージカルより、こちらのほうが断然良かった…!!!ステロタイプな宝塚のイメージそのまま、期待をもっと上回っていた。メルヘン志向のミュージカルと違って、レーザービームはガンガン飛ぶ、エレクトリカルパレードみたいな装置が次々出てくる、男役も女役も衣装にはスパンコールつきまくって光ってない箇所がむしろ見当たらずで、終始圧倒され続けていた。


「絢爛」とか「目眩く」という文字を力づくでビジュアライズするとこうなるのか、という納得感。あまりに音と光(とカネ)がじゃぶじゃぶしていて、今自分が2014年に生きていることを疑いたくなるほどだった。バブル...!!!!


構成は、途中ショートストーリーを2編はさんで、 それ以外はコロコロと演出が変わりひたすらダンス。自動人形をテーマにしたちょっとディストピアSFみたいな世界観のお話があって、娘役・愛希れいかさんのロボットダンスっぽい踊りが素晴らしかった。COLDPLAYのViva la Vidaが使われていたので、尚更おぉ...という気分に。
後半の『しずくの結晶』も、等間隔に整列した青い衣装が、一斉に動き、ひるがえる様子が本当に壮麗だった。


さいごに大階段が出てきて、羽根をつけたトップスターが降りてくるころには、私の心は完全に奪われてトリップしてしまっていた。鮮烈すぎる終演後は、アンコールなどという野暮などなく、そのまま終了したのもシンプルで大変良いと思った。

結論

100年間の重みはすごい。
3時間弱、無理やり人を幸せにする時間を作れることがすごい。
次はもっと前で観れたらいいな。強烈体験でした。