海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

あれは一体何だったのか(エンタメ週間その4)

だれでもプロジェクトpresents "subliminal wave of light"otto & orabu×高木正勝 LIVE at Miraikan | 日本科学未来館 (Miraikan)


日本科学未来館で、高木正勝とotto&orabuのライブを観た。

otto&orabuの説明は以下。

鹿児島の知的障害者のための社会福祉施設しょうぶ学園は、入所者の障害者と健常者の職員がともに質の高い工房やレストランなどを運営するというユニークな取り組みが特徴です。その活動を象徴するのが、パーカッションとヴォイスパフォーマンスによるグループ「otto & orabu(オットアンドオラブ)」。一般的な音楽では好まれない「不揃い」や「ズレ」をバランス良く調和させたパフォーマンスを行っています。
(上記の未来館ウェブサイトより)


数日経った今でも、正直言葉が出てこない。あれはいったい、なんだったんだろう?自分含め数多くの人が、高木正勝がお目当てだったであろう(たぶん)あの場所で、打ちのめされたひとがどれだけいるのだろう?

指揮者のキューのもとに鳴らされた音たちは、ただの音でしかなくて、空間を混沌で煮えたぎらせていた。そういう「ただの音」たちが、指揮者が作り出す一瞬の流れによって「音楽」になっていった。そのキラキラの瞬間を幾度となく目撃した。この衝撃、うまく言えない。

カオスなのに、下手ウマなのに、なんでこんなに突き上げられるのか。


森にそのまま生えている、野菜や果物を食べたときの感じに似ている。普段、おいしく加工された「安心・安全」な音楽を摂取していたんだ、ということに気付かされる(それが良い悪いかは別の話で)

どこまでも天然で、狂っていて、そしてポップだった。こういう音楽には、ちょっと出会ったことがない。そしてこんな音を鳴らすことができる人たちが、2014年の日本にいるということに、喜びを感じる。彼らみたいな人たちが広まるには逆輸入しかないと思うから、今すぐフランスあたりに行って、ヨーロッパ・ツアーに出てほしい。


こういう類の衝撃は、3年に一度くらいある。前は、渋谷で『監督失格』を観た時だ。あの時も冬だった*1
あれは一体何だったんだろう、という問いには、ただの音楽だよ、としか言うことができないのだけれど。