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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

一万年と二千年前から


週末、teenstくんhisonlくんと行って来た。
後輩の学生が、平日の昼間にボルドー展に行っている様子をInstagramにアップしていたのを見て、
無性に行きたくなったからなのだった。
大学生はいいなあ。

現代アートインスタレーションはちょこちょこと観ているけど、重厚感ある西洋絵画は久しぶり。
「オランダ絵画」とか「印象派」といったジャンルや、画家の名前を掲げた展覧会はよくあるけど、
地域単位で、しかも時間を縦軸に切って展示するようなものは
あんまり無いような気がして新鮮だった。

過去から現代にさかのぼっていく展示の仕方で、
入っていきなり、2万年前のラスコー洞窟画の頃のレリーフとかがあって面食らう。
ローマ帝国の属州から、中世、サンチャゴ・デ・コンポステラに向かう巡礼の道だった時代を経て、
交易港として栄えるまでをたどっていく。


しれっとすごいものが置いてあって、
モンテーニュのエセーの第一版や
モンテスキューの法の精神のノートなんかがあり、
自分の中の過去と現在が繋がっていく感じ、腑に落ちる感覚がしてとても良かった。

個人的には、英仏戦争時、イギリスに負けたフランスが
アメリカのフランス領の理想的な暮らしをプロパガンダ的に描いた絵が面白かった。
その絵自体は全く大したこと無くて、高校生が美術の時間に描いたようなものなんだけれど(失礼)
大草原の小さな家って感じの平らな地で、
きれいな身なりのネイティブ・アメリカンと畑仕事をしている白人が描かれていて
いかにも伝聞で描きました、というテキトーさがリアルだった。


宗教画が少ないのと、いわゆる暗黒時代の作品が全くなくて、
7・8世紀から飛んでいきなりルネッサンス後になっていたのも
興味深かった。「歴史」が「わかる」瞬間というか。


美術館を出たあと、ぽつぽつと個人の感想を話したけれど
観ているものとか感じ方が違って楽しい。
常設展のほうが人も少なくて、ひそひそ喋りながらみることができるので、
気楽に突っ込みとかしながら鑑賞できていいな。