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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

『エリック・サティとその時代展』

夏の文化村はいつもキンキンに冷えていてさむい。




サティが自ら描いた演奏会のポスターや手紙、ノートや楽譜に踊る落書き、
かぶっていた帽子、ステッキ、、、
あらゆるもののたたずまいがいちいち装飾的で、ユニークで、浮世離れしていた。
こういう人が実在したということが想像しづらい、フィクション感がある。


彼がコクトーピカソと一緒にバレエを作っていたことも初めて知った。
キュビズムモダン・バレエを合体させた感じで、前衛的すぎて好みではなかったけど。*1


中盤、広めの部屋で、『スポーツと気晴らし』という作品があった。
「ピクニック」とか「釣り」といったお題に沿って、1分程度の短い楽曲に、
フランス語の朗読が添えられているという、小品の寄せ集め。
楽譜と、それらひとつひとつに洒落た挿絵がついていて、セットで展示されている。


じっと見ていると、フランス語はわからなくても
タイトルと、挿絵の様子、そして音符の踊り方から、なんとなくどんな曲かわかって面白い。
たとえば「花火」や「ウォーター・シュート」では、8分音符がだだだっと駆け上ったり、急降下していく。
反対に「鬼ごっこ」や「テニス」では右手と左手が交互に鳴ることで、可愛げあるリズムが出ている。
展覧会の終わりに朗読付きの音源を聞くことができたのも楽しかった。


ショップで、『スポーツと気晴らし』が収録されているCDと、
サティをモチーフにした、ミント香料が入ったコーヒー粉を買った。
暑さが少しやわらかくなるようで、おいしい。


Piano Works Vol.3

Piano Works Vol.3