海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

『梁塵秘抄』

大河ドラマ平清盛』を観るまで、存在すら知らなかった本。
今様という5・7・5のリズムを使った短い歌を、治天の君である後白河法皇が編纂したもの。
文庫の説明書きには「平安のサブカルチャー」とあって、
白拍子といった遊女や、漁師、博打打ちなど、当時の貴族ではない人々がうたったものだという。


光文社古典新訳文庫の訳はかなり超訳
正直面食らったけれど、楽しく読めた。
エロというか、もっとあけすけな性愛が全開になっていて
かなりきわどい。


実際読んでみると、渋谷系的な軽い「サブカル」という印象ではなく、
昭和のアングラな退廃を感じる。
寺山修司の「天井桟敷」のような、香り高いエログロみたいな。
あまりに赤裸々な庶民の本音が、
なんだか「今さえ楽しければいい」というような刹那的な感じにも思えて、
平安末期の、朝廷政治が腐りきった社会背景が目に浮かぶようだ。


梁塵秘抄 (光文社古典新訳文庫)

梁塵秘抄 (光文社古典新訳文庫)