海の響きを懐かしむ

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『夕鶴』

夕鶴 | 新国立劇場 オペラ


初台の新国立劇場木下順二作のオペラ『夕鶴』を観る。


お話そのものは「鶴の恩返し」なのだけど、『夕鶴』は、茨木のり子さんの詩に登場する新劇女優・山本安英さんが主演した舞台、というイメージが強い。


オペラ自体まだ『椿姫』しか観たことがないのでよくわかっていないところも多いが、『夕鶴』はオペラらしさ、は余り感じられない。民話を元にしていて、子役による「かごめかごめ」の歌唱が織り交ぜられていたりと、ミュージカルに近い感覚。雪国を舞台にしていて、「おらさ都に行きてえだ〜」みたいなセリフがそのまま歌唱になっていて、それをオペラのリズムで聞き取るのはなかなか難しい。オーケストラのメロディは叙情的でわかりやすい。


そのかわり、美術は恐ろしく素晴らしかった。空から絶えずはらはらと雪が振り、それが照明の光によって銀や金や、まっしろに变化する。舞台の上でしか見られない、完璧に調整された光の美しさ。7月頭の夏日に、冬の世界に迷いこんだようだった。


頭を使うしチケット高いけど、オペラ、1年に1,2回の頻度で観てみたい。