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海の響きを懐かしむ

さみしくはない

白洲正子「美しいもの」

読書

 

 白洲正子さん。とんでもないインテリ女性だとは知っていたけど、著書を一冊も知らなかったので読んでみる。ひとが美しいものを求める気持ちは普遍的なものだとしても、そこから色んな過去の歴史や文学の話題を自在に連想して、まるでその本当に見聞きしたかのように感じさせる文章。鬼みたいな知性の高さにおどろく。ただ文庫本なので、紹介される美術品の品々の写真が少なかったのが残念。

 

平家の話が好きなので、平安末期の美術品の話や、西行法師の歌に関連した紀行文が出てくるとうれしくなった。ちょうど明日からCSで「平清盛」の放送が始まる!去年広島に行ったときは、レプリカだけど国宝「平家納経」を見て、精緻な輝きが散りばめられた美しさに息をのんだ。この本に出てくる美術館やお寺にも、行ってみたい。美しいものを、この目で直に見つめる時間を作ろう。春の兆しのなか、そういう意欲がわいてきた週末だった。