海の響きを懐かしむ

観たもの聴いたもの読んだものの記録と、日記など

ウルフの死の手紙 勢いで新訳



あなたへ
また頭がおかしくなってきちゃってるみたい。あの酷い日々がまた訪れるなんて、わたしたちは、きっと耐えられないと思う。それに、今のこの状況だって修復することもできない。自分の心に耳を澄ましてみるけれど、集中することができないの。だから、最善と思えることをしようと思う。あなたは私に至上の幸福を与えてくれたし、あなたみたいな人は世界のどこにもいません。この酷い病気が、ふたりを幸せにしてくれるとはとても思えない。もう無理、できないの、わたしは、わたしがあなたの人生をダメにしてるってわかってるし、わたしがいなければあなたはちゃんと仕事だってできる。そうあなたも思っているはず。この手紙だって、ちゃんと書けてないのがわかるでしょ?読むことすらできない。わたしが言いたいのは、わたしの幸福はあなた、あなたのおかげだったっていうことなの。あなたはずっとわたしのそばにいてくれて、支えてくれた。信じられないほど。伝えたいのは―みんなそれをわかっているっていうこと。もし誰かがわたしを助けてくれるとしたら、それはあなたしかいない。私は総てを手放すけれども、あなたの善良さにだけは確信を持っていられます。もうこれ以上、あなたの人生をムダにすることは、わたしにはできない。わたしとあなた以上に幸福な人間は、この世界にいないから。V


少し手直ししたら、今作ってる本に載せようと思う。